帰ってきた!             イガラシの日本縦断BASSの旅

日本縦断⑦ COVID-19編

イガラシ

「やっと地元厚別に帰ってきた!長かった、、ほんとに、、

 先ずは厚別の守り神 プレーリードックにお参りせねば」

 

 

2020年 春。

 

緊急事態により、イガラシは帰郷を余儀なくされた。

まさかこんな事態になろうとは。

だがしかし、COVID-19を蔓延させない努力をする義務を負う者に、例外は無い。

帰らねばならない。

イガラシ「ただいま」

 

 

中庭では高井幹が、よさこいソーラン祭りの訓練に励んでいた。

数々のイベントが中止になっても、トレーニングは欠かさない。

 

 

幹「イガちゃん!!帰ってきた!!!?!

イガ「す、StayHomeをしに、、」

仮屋雅美も軽やかに近づいてきた。

高級レースの手作りマスクに、除菌スプレーを携えて。

 

 

おもむろにシュッと一吹き、ベルガモットの芳香が広がる

 

雅美「旅はどうしたのかしら?万歩計は?目標は達成なさって?

イガ「いや、万歩計は、、、、

   体温計の電池がなくなっちゃって、そっちに入れ替えちゃったから」


※体温は毎日測りましょう

幹 雅美「記録なし!?それでいいのか!!!

 

雅美このような大変な事態ですもの、多少の事は致し方ないわ。

   イガラシさん、手を洗うまでがただいま』のキャッチフレーズはご存じね。

   さっさと手え洗って、修行の成果をお見せ!」

 

 

幹「リズミカルになってる!旅の成果だね!

  記録より記憶に残る、熱い旅だったってことだね!

 

雅美「幹さん、うまいこと言いますわね!

 

そこへ

転車で到着した高橋亜美が、勢いよく飛び込んできた。

 

亜美「そんなことより、コレ見て!今はもう万歩計の時代じゃないよ!

   見てよコレどう!?!?

 

 

一同「これは!?!

 

亜美「スマートウォッチ!!!!!!!!

   運動量はもちろん!脈拍、睡眠の質なんかも管理できて

   GPSで運動データの計測、解析も可能なんだから!!」

 

 

一同「亜美が輝いてる!なんか凄い!!

イガラシ「ところで、、、部長とゆみちゃんはどこ?」

亜美「部長は、ずっといえにこもってる、、、」
イガ「ずっと???」
幹 「3月29日からずっとだよ、部長、ショックだったんだね、可哀想に、、

部長は、志村けんの訃報から、今だ立ち直れずにいた。

 

部長「信じられない、、いや、認めたくない、、、

   志村、、後ろ後ろ、、うう」(泣)

※志村けんさんのご逝去を心よりお悼み申し上げます

雅美「部長はドリフに憧れて笛部を作ったようなものだから、、

   おいたわしい、、」

その時 ふいに台所から石黒ゆみこが現れた。

その手には何やらいい匂いがするものを持っている!

 

 

ゆみ「できました~☆今から部長にお届けしようと思って☆☆

 

一同「や、焼きたてパン!?!お、おいしそう!!!」

  「部長にだけ?!?」

 

※全て本当にゆみちゃんが作ったものです。

 

ゆみ「そうよー☆今、大人数で会食するのはダメでしょ。

   だ・か・ら・全部部長に持ってゆきます~☆

   あ、ひとくち味見しちゃったけどっ☆

   今日はね、小麦ははるゆたかとライ麦で焼いたからやっぱり香りが良くて

   噛めば噛むほど小麦の旨味も感じられて~☆」

 

一同「いーなぁー!デザートもある!!痩せられない!!!

 

 ゆみ「みんなのはこの次ね☆早く元の暮らしができますように。

   今日ね、サイクリングロードの桜が綺麗だったの~

   片道30分走ったから~☆折り返し地点で、ソフト食べたの~!!

 

一同「え、せっかく運動したのに?!」

 

ゆみ「えー、でもこれ、今だけ免疫力アップで、抹茶が濃くて☆」

 

一同「痩せられない!!!」

 

 

※今回のストーリーは、ノンフィクションを元に(笑

 メンバー各自StayHomeのまま、オンライン会議で作成いたしました。


みんなで集まって練習できる その日が来るまで!!

 

 

 

 

 

 

日本縦断⑥『何処へ』

 

本日3月27日に予定されていた

全日本リコーダーコンテストは中止となった。

 

日本列島を襲った未曾有の大災害…。

 

亡くなられた方々のご冥福をお祈り致します。

 

そして

 

被災された多くの方々

今まさに困難と闘っている方々に

私達はどのような力添えができるであろうか。

 

 

イガラシの旅は 新たなスタートをきる。

 

 

 

 

 

日本縦断⑤『いざ行かん東京!の巻』


旅を始めて半年が過ぎた。
果たして五十嵐は今どこに居るのだろうか?


幹 「その辺にいるんじゃなーい?」 
亜美「五十嵐さーん、怒んないから出ておいでよ~」



ううヤバい。ばれてる…


なんと五十嵐は札幌に居た。
企画半ばであろうことかホームシックにかかり

こっそり自宅に戻っていたのである。


雅美「五十嵐さんに限ってそんなことありませんわ!私は信じます!」
部長「…じゃあわたしは信じない。ひひひ。」


ああマズい。ありゃ部長怒ってるわ…
物陰に隠れ部員の様子を伺う五十嵐の背中を誰かがポンと叩いた。


「ふふふふ。お困りの様ね。」

「あなたは?」

「私はハコダティーヌオカベーノ!」

 

「五十嵐さん、いつまでここにいるつもり?
 笛部の全日本リコーダーコンテスト出場が決まりました。 
 あなたは3月27日までに東京に行かなければならないのよ!」

 

「ええ!東京!…歩きでぇ?」

元々そうゆう企画でしょうが!もう時間がない、お行きなさい!」

 

いよいよ行かねばならぬ時が来た。
五十嵐聖華、全日本リコーダーコンテスト会場に向け今また歩き出す!

3月27日江戸川区でお会いしましょう!

 

 


特別出演:ハコダティーヌオカベーノ

函館リコーダー協会会長。オークリコーダーアンサンブル代表。
あんさんぶることりこ の岡部浩美さん。

コンテスト会場ではいつも笛部に声をかけてくださり
ありがとうございます(礼)

 

 

 

 

 


日本縦断④『ええっ?!中央区で密造酒?の巻』

 

 

どうも五十嵐です。

 

様々なピンチを経て(軽くまとめやがった!遅いんじゃ!by部長)

石狩支庁・雄冬岬から南下、後志支庁・積丹岬がもう目前である。


今回の特産品土産はアダルティーにお酒。

「おたるワイン&余市ワイン&余市ニッカウヰスキー」にしよう。

 

さて、何故にこのあたりの通過地点は「お酒の名産地」なのか。
北海道のこのへんは北緯でいえば42度地点にあたり…

(五十嵐説明長文につき途中自粛。知りたい方はメールください)
…余市に醸造所を、とこちらも地勢上の条件からであった。

 

とにもかくにも

部員全員「こんなお酒は久しぶり」と、大喜びするに違いない…


 

 

(翌日の仮屋邸)

 

部「五十嵐さんからこんなにたくさんのワインがっ!!」
幹「全部飲んで、一番おいしいワイン決めちゃおーよぉー」
仮「わたくしはさっき紅茶をいただいたばかりですから結構です」
亜「飲み物だけじゃイヤだ!」

 

 

(凄まじい飲みっぷりにつき途中自粛。

 知りたい方はメールくださいww)

 

幹「えーっと…一番美味しかったのわぁ~…ヒック」
部「もお違いがわかんなくなりましたれす…ヒック」
 
高井が判定を下そうとしたその時!

まばゆい光と供に…

 

「バッハみたいな人」が猛スピードで駆け込んできた。


 

笛部「あれは…」

 

「その判定!!どうか…どうか、お待ちください!」

 

笛部「キタラあらかるとの…」

 

「わたしは札幌コンサートホールキタラの精

 『あけみラジョヴォヴィッチ』と申す者です!」


笛部「司会のお姉さま!!!!」

 

あ「その通り!この出会いはまさに“合縁奇縁”。

  縁あってお会いできた貴女達に特別なプレゼントを持ってきたの」

 

亜「愛煙禁煙?わかんない!プレゼント!わかる!わあい!」

 

あ「はい!【キタラ限定品キタラワイン赤白二本セット】よ!

  ぜひこちらもご賞味くださいませ。」 

 

仮「んまあ!こちらがあのクリスマス時期のみの限定品…
  …確かに北海道ワインの最極上品と甲乙つけがたいですわね」

 

一同「あけみらさんもご一緒に!!」


そして数日後、五十嵐にmailが届いた。

 

【地ワインたくさんありがとう。キタラのワインと拮抗するくらい

 美味しゅうございました。かしこ。by仮屋】

 

エッ!?キタラってワインつくってるの!密造酒か??

悩む五十嵐にまたメールが。  

 

【んな訳あるかい!ちゃきちゃき歩け!by部長】

 

…旅はつづく。
 
次回予告:日本縦断⑥

【その特産品はちょっとラグジュアリーすぎやしませんか? 

 積丹岬の巻】

 

 

特別出演:あけみラジョヴォヴィッチ

 

『キタラあらかると』にて司会進行をつとめてくださった

フリーアナウンサーの新谷明美さん。

バッハのカツラが似合う(笑)素敵な方です。

急なお願いを快諾してくださりありがとうございました!

 

HP『フリーアナ新谷明美の♪合縁奇縁♪』で

新谷さんのご活躍を拝見することができます。

 

 

 

 

日本縦断③『高井危うし!喰わせ婆は誰なのか!?
      ~私ならこんなに大きいどら焼きでも

      一瞬のうちに燃焼しちゃいますから全然大丈夫!の巻

 

 

 

あれから一ヶ月以上が過ぎた。
五十嵐は今どこに居るのか?

北上するって言ってたけど…

…また道間違えてるんじゃない?

 

 

 

部員達の不安が募る中、北海道石狩支庁最北端浜益区から

『浜益名物ジャンボどら焼き』が届けられた。

差出人は…五十嵐である。

高井が歓声をあげる。

「うわあ、大っきいどら焼きだぁ~、ねーねーすぐ食べちゃおうよぉー」

仮屋「今は結構。さっきお昼ご飯食べたばっかりですわよ。」

高井「えええー?こんなのぜんぜん大丈夫だよぉー、
   ホラ、五十嵐さんからの手紙にも

  “こんな大きいどら焼きでもすぐ燃焼しちゃいますから大丈夫!”

   って書いてあるしぃ」


喰わせ婆「これくらいならデザートにちょうど良い…。

     喰ってよし!“残・さ・ず・に!”(ヒヒヒ…)」


高井「あ~ん!皮がふんわりしてあんこもちょうどいい甘さ!」

  (…丸ごといっちゃいました)

喰わせ婆「( ̄∀ ̄)…さあさ幹ちゃん!

     良かったら私の分もホレホレホレ」

高井「うれしー!…ぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱく!」


喰わせ婆、密かに勝利の笑みを浮かべる。


数日後の練習日…

高井「おはよぉ~!聞いて聞いて!
   こないだ買った衣装のショートパンツ、ユルユルになっちゃった!       

   ちょっと痩せたみたいっ!」

喰わせ婆「…な 何故!?」

高井「さあ今日も大忙しっ!笛吹いて~よさこい練習して~

   アレやってコレやってソレもやんなくちゃ~!!
   一日24時間じゃ足りなあーいっ!さあ練習練習! 」


高井には喰わせ婆の“技”は無効だったのか…
はたまた “ 五十嵐の手のひらサイズ”のジャンボどら焼きでは

高井の基礎代謝の足元にも及ばなかったのであろうか( ̄∀ ̄) 

喰わせ婆「くっ。亜美の時はうまくいったのに。しくじった…。」

亜美「……………」


次回予告:

 

日本縦断④「五十嵐さん更新遅い!!」

カメラマン高橋:ギザ10もシャッターチャンスもぜんぶ我が手に!!の巻

 

 ②PTA仮屋走る!

 

札幌市厚別区から今回の旅のスタート地点「雄冬岬」を目指し
笛部が木管リコーダーをお借りしている札幌近郊の聖地『BKB2』へと向かう

五十嵐であったが…

仮屋の予感は的中。トラブル、である。
急に歩き続けたせいか、五十嵐の手足に10平方cmあたり五〇個くらいの

激しいジンマシンが発生!!

 

仮「PTAセンサーが反応している!

  五十嵐さんが危ないわ! 
  …今ワタクシが参ります!」

 

 

薬を届けるべく激走したPTA仮屋、

BKB2の長閑な町道を泰然と歩く

五十嵐に追いつき任務完了。

五「ありがとう。おかげでジンマシンが10平方cmあたり一個くらいにまで

  激減いたしました。
  これでbassの旅が続けられます!雅美さんは本当に頼りになる。」
仮「いいえ!礼には及びませんわ。これしきのこと朝飯前、

  もとい当たり前、いつでも駆けつけましてよ!」


仮屋の働きにより、ことなきをえた五十嵐、内陸部から海へ・・・・・
ついに雄冬岬に立つ!

 



これから海岸線をぐるりと巡る旅がいよいよ始まる。
雄冬岬は石狩市最北端に位置し、

石狩湾沿岸の豊かな内海を北から抱えるような格好。
日本有数の鮭漁のまちのあるところだ。
春の海風はまだ冷たく波は荒い。

手元の歩数計が突然大切なことを教えてくれた。


[雄冬岬:名産品=てまりすじこ]


そうだ!これからずっと笛部員どもに旅先からお土産物を送ろう。
名産品、てまりすじこをゲットし部員宅へ宅配。みんな喜ぶに違いない。


        (あああああああああ美味しい by部長) 


全国マップ表示つき歩数計、

これから次々と各地のグルメ情報を教えてくれることだろうが
今のわたしにとってはやや余計な情報だったりもする。


次回予告:

高井さんならこんなに大きいどらやきでも

一瞬のうちに“燃焼”しちゃいますからぜんぜん大丈夫!
【日本縦断③浜益のジャンボどらやきってほんとに大きいの??】

 

 

  ①さよなら札幌、さらば笛部員たちよ(ToT)

       ~電車にも"BUS"にも乗らず、

       all徒歩でBASS演奏しながら全国をまわります~


 

5月7日(金)五月雨の朝

 

高橋邸前より、五十嵐、日本縦断BASSのたびへの門出である。

しばしの別れ(ToT)…

ハンカチを振り涙する仮屋&部長、インストラクター兼トレーナーの

高井、 カメラマンとして追走する

高橋らに見送られ、思わず笑い…

いや、

熱いものがこみ上げてきた。  

何故このようなことになったのか…?話せば長くなる(^_^;)

 

 

以下:全日本本番直前足踏み練習での1コマ

 

 

一同「行進しながらだと、この曲すご~い練習になるぅ~」

五 「あたしは笛、歯にぶつかってできません」

仮 「笛が長いから?じゃあとりあえず真ん中に立っててみたら」

(※演奏「秘蔵動画」参照)

高井「五十嵐さんもこれできるよーになったらリズム感鍛えられるよぉ。               

   ちょっとやってみてよ、そうそう!」

五 「息切れするし、できないかもっ」しかもどっさり汗(-"-;)。

 

 

笛がでっかいのもさることながら、カラダを動かすのがニガテ…

実際、年齢と共に重くなったし…もうちょっとスッキリしたいな~。

それに高井をはじめ全員がそう言うなら、きっと良い練習に違いない。

どうすれば…と思案していたら、

 

高井「万歩計もって全国縦断旅にでちゃいなさいよっっ!!

   演奏して歩くのっ!!ついでに体脂肪も燃やしちゃいなさい。

   あたしが特訓してあげるからさー」

 

数日後

高橋のニヤニヤ笑いとともに差し出されたものは

全国マップ表示のついた万歩計であった。

 

高橋「五十嵐さん、これ。2980円」

五 「(えー、部費からでないのかよ)あああ、ありがとう」

 

(部費からは出ません。by部長)

 

 

というわけで、本日の旅立ちの朝、だ。

早朝の市道に「笛部こきりこ節(低音部)」が鳴り響く…

ああ章子様、私は貴女の曲をもっともっとステキに演奏できるその日まで

どんな苦難にも耐えて見せます。

 

  ~小雨の降りしきるなか、

    けっこう大きい五十嵐の後ろ姿がどんどん小さくなっていった~